こどもの日(端午の節句)に食べることの多い柏餅ですが、なぜ柏餅なのでしょうか。
柏餅の葉っぱは食べるもの?柏餅にはなぜ葉が巻かれているの?
今回は、意外と知らない柏餅の由来や食べる意味についてまとめました。
出典:http://www.masuya-s.co.jp/items/kisetsu/040.html
柏餅の葉っぱの種類と巻いてある意味
柏餅の葉っぱの種類
柏餅と一口に言っても、こし餡だったりつぶ餡だったり、味噌の餡が入っている地域もあります。巻いてある葉っぱも、地域によって違うことが多いのです。
柏餅という名前なので、もちろん柏の葉が使われていそうなものですが、実は槲(かしわ)という違う種類の柏の葉が使用されています。
また、西日本など槲(かしわ)の木が自生していない地域では、サルトリイバラという葉が使われることが多いです。
葉っぱを巻く意味
柏餅の葉には、もともと柏の木が神聖な木とされていました。
また、後ほど詳しく説明しますが、柏の木にまつわる由来から縁起がいいとされ巻かれていました。
純粋に葉の香りをお餅につけるという意味もあります。
柏餅の葉っぱは食べても問題ないもの?
柏の葉は、昔は飲食物を盛るお皿の代わりに使われていました。
毒はないので食べても問題はありません。
しかし、主に香りを楽しむ用に使われているため、食べる事はおすすめしません。
桜餅の桜の葉のような存在というより、粽の竹の皮と同じ使われ方をしているのですね。
サルトリイバラの葉、茎、根の部分はすべてが漢方にも使われています。こちらも、毒はないので食べても問題はありません。
ですがそのまま食べると、スジが固くおいしくないので食べないのが一般的でしょう。
こどもの日にはなぜ柏餅を食べるのか
こどもの日(端午の節句)という行事は、平安時代に中国から伝わってきました。
もともと中国から伝わってきた行事は、粽を食べるものでしたが、江戸では縁起のいいとされる柏餅を食べる風習が広がっていきました。
一方で上方ではもともとの風習、粽を伝承したので、関東では柏餅を、関西では粽を食べる風習が幕末には定着していたのです。
柏餅が「縁起が良い」のはなぜ?
柏餅が縁起いいと言われている理由は、柏の木の特徴にあります。
柏の葉は、新しい葉が出るまで古い葉が落ちることはありません。
このことから、子供が生まれるまで親は死なない、後継ぎが途絶えない、子孫繁栄などの縁起に結びつきました。
こどもの日に、柏の葉を使った柏餅を食べるのにはそのような意味があるのですね。
最後に
現在では、こどもの日だけではなく普段も食べる機会のある柏餅ですが、柏餅の由来まで考えることはなかなかないですよね。
こどもの日に子孫繁栄の縁起物を食べる、意味を知ると子供だけでなく大人からも大事な日というのが分かります。
今年のこどもの日には少し違う柏餅の味を楽しめるかもしれないですね。
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