日本ではエイプリルフールというと、4月1日をさすことが多いですが、正確にはだまされた人をさし、英語を直訳すると「4月馬鹿」になります。
その日1日は人をだましたり、嘘をついても許されるという、日本人にも馴染みのある風習になっていますね。
また、エイプリルフールは午前中だけ有効だ、いや一日中だ、という情報も飛び交っています。実際はどちらなのでしょうか?
いずれにしても、あとで笑い合えるようなユーモアのある冗談で、みんなが楽しく過ごせる1日にしたいですね。
出典:http://d.hatena.ne.jp/FRNO2010/20120405/1333621089
エイプリルフールの本来の意味は?
本来の意味は、軽い冗談やいたずらで人をからかったり、騙したりしてもその日だけは許されるという風習です。
日本でもすっかり知られている風習となっていますが、大正時代に欧米から入ってきた比較的新しい文化です。
もともと日本では、江戸時代から4月1日は「不義理の日」となっていました。
「不義理の日」とはしばらくご無沙汰にしてしまった方や、連絡が途絶えてしまっていた方に、手紙などでお詫びがてら最近の様子をうかがってみる日でした。
日本人らしい義理堅いすてきな日ですね。
エイプリルフールとは全く意味が異なる風習ですが、しばらく連絡がなかった人からの突然のメールや電話で、相手をびっくりさせるという意味では、エイプリルフールと似ているのかもしれません。
日本古来の風習も念頭に置きながら、節度あるいたずらやユーモアのある冗談で、お互いに楽しく過ごせる1日にしたいですね。
エイプリルフールの由来は?
日本では大正時代に広まりましたが、欧米では16世紀ごろから人々に親しまれてきた風習です。
4月1日に嘘をついて、人を担いでもよいとする変わった風習は、そもそもどこからきているのでしょう?
これについては様々な諸説があり、実際にどれが本当なのか分かっていません。
フランスや古代ローマの西洋から来た説、インドや中国といった東洋から来た説、またはノアの方舟の頃に話がさかのぼるなど、本当に時代も国もいろいろな説があります。
下記に諸説をまとめてみました。
1564年にフランス国王シャルル9世が、グレゴリオ暦を採用し1月1日を新年として決めました。しかし本来4月1日を新年として祝っていた市民が反発し、「ウソの新年」として馬鹿騒ぎするようになったのがはじまりという説。
インドの仏教徒は、毎年春分の日から月末まで座禅を組んで修行をしていましたが、修行が終わった4月1日には、悟りの境地からまた現実の世界へ戻ってしまいます。
せっかくのつらい修行が無駄になることから、それをからかう行事としてエイプリフール が定着した説。
世界洪水の雨が止んだ時、ノアが方舟から鳩を放ち、陸地をさがさせました。
しかし鳩は見つけることができず戻ってきてしまい、無駄となったその日が4月1日だったところから、エイプリルフールができたという説。
この他、イエス・キリストからの由来説や古代ローマお祭りからの由来説など、探してみると本当にたくさんの説があります。エイプリルフールは歴史の深い風習だったのですね。
エイプリルフールは午前中だけ嘘をついていい日なの?
エイプリルフールの午前中だけは、軽い冗談・ユーモアのあるいたずらをしても良い、と国によっては時間が限られているところもあります。
日本ではあまりなじみのないことで、初めて聞くという方も多いかもしれませんね。
欧米ではエイプリルフールの「嘘」や「いたずら」を「Practical joke」といい、ただ単に嘘をついてもよい日という訳ではありません。
普段なら喧嘩になりかねない嘘やいたずらも、笑い飛ばして大らかに1年に1回の特別な日をみんなで楽しみましょうという意味合いが大きいです。
午前中についた嘘やいたずらも午後にはネタばらしをして、笑い合って1日が終われば、お互いにわだかまりも残さず、本当に楽しいイベントになりますね。
日本のエイプリルフールで有名なのは?
欧米では新聞にエイプリルフール用の特別な記事を書いたり、テレビで大々的に嘘のニュースが流れたりと、国全体で楽しんでいる様子がうかがえます。
日本では何かと紛らわしいということで、テレビではすっかり見かけなくなりましたね。
しかし、最近ではインターネット上や各企業のホームページ上で、おもしろいネタを提供し、参加する企業が増えています。
エイプリルフールにこだわる会社として円谷プロダクションが有名です。
もともとウルトラマンを生み出した会社ですが、エイプリルフール限定で配信されるツイッター「円谷ッター(つぶったー)」が話題になっています。
人気のウルトラマンヒーローや怪獣たちの予想外なつぶやきや、手の込んだ設定で、ウルトラマンファンだけでなく、ネットユーザーも楽しめるサイトになっています。
人気の企画で、毎年、楽しみにしている人が多いようです。ここ数年はエイプリルフールに参加されていないようですが、待ち望んでいるファンも多いので今年は復活するといいですね。
まとめ
エイプリルフールは午前中だけ、というのは国によっては、という事で日本ではなじみのないものでした。
エイプリルフール の本来の意味や由来を知ると、今までとはまた違った心持で過ごすことができるのではないでしょうか?
「不義理の日」にちなんで、今年はしばらく疎遠になっていた友達に連絡をとってみるのもいいでしょう。4月1日がよいきっかけとなって、また、連絡を取り合うようになるかもしれませんね。
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