桜餅といえばあなたはどんなものを想像しますか?
そんなの桜餅に決まっていると思われるかもしれませんが、桜餅は関東と関西で違いがあるため、人によって想像するものが違うようです。
つまり、あなたが見たこともないような桜餅がこの世に桜餅という名で存在している可能性があります。
関東の桜餅と関西の桜餅は、一体どのような違いがあるのでしょうか。
また道明寺桜餅や長命寺桜餅という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。これらは地域による桜餅の違いと、どのような繋がりがあるのでしょう。
それぞれの桜餅の材料や作り方に違いはあるのでしょうか。
出典:http://www.choi-plus.com/blog/2013/06/post-eb2d.html
なぜ関東と関西の桜餅が違うの?
関東の桜餅は長命寺桜餅と呼ばれ、関西の桜餅は道明寺桜餅と呼ばれています。それぞれの名前の由来は下記の通りです。
長命寺桜餅
道明寺桜餅
それぞれの発祥の地が異なることから関西と関東で桜餅の認識の違いが生まれているということがわかります。
また、道明寺風桜餅は関東に偏っているものの関西でも見ることができますが、長命寺桜餅を関西で見ることはほとんどないようです。
ちなみに関東関西以外では、関東甲信越がほとんど長安寺風であるにもかかわらず新潟のみが道明寺風であったり、北海道が道明寺風であったりと当時の貿易状況の影響を色濃く受けているようです。
ですので、桜餅の違いのくくりはあくまで関東関西で、西日本東日本といった分け方はできません。
関東風桜餅の特徴・作り方は?
長命寺桜餅(関東風桜餅)は、薄力粉と白玉粉で作られた生地を焼いて餡を包むといった手法で作られます。今どきのお菓子でいうと、ワッフルのような構造です。
材料(12個分)
・薄力粉 80g
・白玉粉 20g
・砂糖 20g
・水180cc
・こし餡300g
・塩漬けの桜の葉 12枚
作り方
(1) こし餡を25gずつの分量で俵型にします。
(2) ボールに白玉粉と砂糖、少量の水を入れて泡だて器で練ります。
(3) 別のボールにふるった薄力粉をいれ、(2)を少しずつ加えながら静かに混ぜます。混ぜ終わったらラップをして1時間放置します。
(4) フライパンを温め油を敷き、生地を少量入れ、スプーンの底面で12センチ程の楕円状にします。表面が焼けたら裏返し裏面も焼きます。
(5) 焼き終わった生地が冷めたら、餡を包み桜の葉を巻けば完成です。
関西風桜餅の特徴・作り方は?
道明寺桜餅(通称関西風桜餅)は、道明寺粉というあまりなじみのない原料によって作られます。構造は、おはぎに似ていますね。
材料(12個分)
・道明寺粉 120g
・砂糖 15g
・熱湯 210cc
・こし餡 240g
・塩漬けの桜の葉 8枚
手順
(1) 道明寺粉と砂糖を電子レンジに対応している容器へ入れて混ぜ、熱湯を注ぎラップをかけます。同時にこし餡を20gずつに丸め、塩漬けの桜の葉を水につけ10分ほど塩抜きしておきます。
(2) シロップを作るため、少量の水と砂糖を1:1の割合で鍋にいれ沸騰させて冷まします
(3) (1)を電子レンジにいれ500Wで2分間加熱した後、そのまま15分間蒸らします。蒸し終わったらしゃもじなので混ぜ、粘り気を出します
(4) 粘り気が出てきたら12等分し、手に平に乗せて平にし、餡を乗せて包みます。このとき、手水代わりにシロップを使用します。最後に桜の葉を巻いて完成です。
最後に
こうしてみると関東の桜餅と関西の桜餅は特徴も作り方も全然違うということがわかりますね。
道明寺桜餅にいたっては、まず道明寺粉を入手することが難しそうです。
両者に共通しているものといえば、桜の葉が巻いてあることと餡が入っているということぐらいでしょうか。
関東の人は関西に行った際に、関西の人は関東に行った際にそれぞれ異文化の桜餅を味わってみてはどうでしょうか。
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