学校や会社にお弁当を持参する人も多いですが、気温が高くなり湿気が多い夏になってくると、食中毒が心配になってきますね。
特に6月から9月は、細菌が繁殖しやすい条件がそろいますので、毎日お弁当を作っている方は食中毒対策が必要でしょう。
せっかく家族のために心をこめて作ったお弁当でも、おかずやごはんが傷み、それが原因で食中毒になってしまったら台無しです。
今回は梅雨の時期に、お弁当を作る際の注意点や、コツをまとめてみました。
食中毒の多い時期
食中毒の原因の9割は、ウィルスや細菌によるものです。
ウィルスや細菌の多くは、室温20度前後で繁殖が活発になりはじめ、人間の体温ほどでもっとも増殖のスピードが速くなります。
また、ウィルスや細菌は湿気を好みます。
日本のように高温多湿となる6~9月は、細菌にとってもっとも繁殖しやすい環境といえるでしょう。
それから6~9月は、人にとっても夏バテになりやすい時期です。
暑さで食欲が落ち、また、水分も多く摂取するため胃酸も薄まります。
胃酸は食べ物の消化だけでなく、体内に侵入した細菌を殺す作用がありますが、薄まった胃酸は殺菌能力が低下しますので、食中毒を起こしやすくなります。
上記のように、6~9月は食中毒になりやすいさまざまな条件がそろった時期といえるでしょう。
食中毒にならないためのポイント
それではお弁当で食中毒にならないためには、どのような点に気をつければよいのでしょう。
菌を繁殖させないためのいくつかのポイントを紹介します。
しっかり手洗いをする
基本的なことですが、調理前には必ず手を洗い、食材に菌がつかないようにすることが大事です。
しっかり加熱する
前日の残ったおかずや冷凍食品を入れる場合は、再度加熱し中までしっかり火を通します。
お弁当箱を除菌
お弁当箱は詰める前に、お酢を含ませたキッチンペーパーでさっと拭き、除菌するとよいでしょう。
よく冷ましてから詰める
調理したおかずは一度お皿に広げ、よく冷ましてからお弁当箱へ詰めます。
お弁当内に水分がつくと、菌が繁殖しやすくなってしまいます。
盛り付ける際は菜箸で
盛り付ける際は極力菜箸を使い、手の細菌が食材へつかないようにしましょう。
また、食材同士がくっついていても、菌が繁殖しやすくなってしまいます。
バランなどの仕切りを使って、上手く盛り付けましょう。
保冷グッズを活用しましょう
気温が高くなる夏場はやはり食材が傷みやすくなりますので、保冷バッグや保冷剤を使い、お弁当が傷まないようにしましょう。
凍ったまま入れることができる冷凍食品や、凍らせた一口ゼリーを一緒にお弁当へ入れることも効果的です。
夏のお弁当に向かないおかず
どんなに気をつけても、やはり高温多湿の夏の時期には、お弁当に向かないおかずがいくつかあります。
下記のようなおかずは、傷みやすいので避けた方がよいでしょう。
炊き込みご飯やチャーハン
経験されたことがある方も多いかと思いますが、味のついたご飯や、具材の入ったご飯は傷みやすいです。
特に、卵が具材に入っていると傷みやすので、夏場は避けた方がよいでしょう。
生野菜
生野菜には多くの水分が含まれており、菌が繁殖しやすくなってしまいます。
おかずの仕切りなどで、レタスなどを使うことも避けた方がよいでしょう。
また、プチトマトを入れる際も、ヘタを取って入れた方が菌の繁殖を避けることができます。
海苔巻きのおにぎり
おにぎりに海苔を巻いてお弁当へ詰めることも、夏場には傷みやすい原因です。
おにぎりと海苔は別々にして入れた方がよいでしょう。
ジャガイモのおかず
コロッケやポテトサラダなどお弁当の定番おかずですが、でんぷん質を多く含むイモ類は痛みが早い食材の代表格です。
夏場は避けた方がよいでしょう。
かまぼこなどの練り物
一般的に練り物の食材は、要冷蔵のものが多いですね。
お弁当に入れる際は、必ず火を通してから入れるようにしましょう。
ハムなどの加工品
ハムなどの加工品は、普段はそのままお弁当へ入れることができ、便利な食材ですね。
しかし、やはり食材自体に菌がついていると、お弁当内で菌が繁殖してしまうため、こちらも必ず火を通してから入れましょう。
夏場のお弁当のおにぎりの注意点
おにぎりといえばお弁当の定番中の定番ですね。
外でも食べやすくとても便利ですが、夏場の取り扱いには特に注意が必要でしょう。
下記のような点に注意すれば、安心して持参することができますので、ぜひ、ご参考にして下さい。
ご飯を炊く際に梅干しを入れてみましょう
ご飯を炊く際に一緒に梅干しを1粒入れて炊くと、クエン酸効果で菌の繁殖を抑えることができます。
ご飯の味にもほとんど影響がありませんので、ぜひ、試してみて下さい。
おにぎりを握る際はサランラップで
素手でおにぎりを握ってしまうと、菌が繁殖しやすくなります。
必ずサランラップを使って握るようにしましょう。
よく冷ましてからお弁当箱へ
握ったおにぎりは、中心部分までよく冷ましてから詰めるようにしましょう。
具材も傷みにくいものを選びましょう
おにぎりの具材にも注意が必要です。
明太子や鮭フレーク、おかか醤油などは傷みやすいので、夏場は避けた方がよいでしょう。
定番ですが、梅干しやゆかり、塩昆布や塩鮭は傷みにくくおすすめです。
まとめ
夏場のお弁当作りには、こんなにも気をつけることがあるのですね。
食中毒にならないためには、食材だけでなくキッチンや調理器具、お弁当箱も清潔に保ち、作るときに菌を持ち込まないことも大事です。
この時期のお弁当作りは本当に気を使いますが、家族の健康のためにも、美味しく安心のできるお弁当を作ってあげたいですね。
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