ムカデに刺されたらどのような症状がでるかご存知ですか?
5月に入り快適な心地よい陽気が続きますが、気温が上がってくると、生き物にとっても活動的な季節になってきます。
そして、これから梅雨に入り高温多湿の時期になると、活発になるのがさまざまな嫌な虫です。
中でも厄介なムカデは、足が21対もあり見た目も嫌われますが、特に気を付けなくてはならないのが、強靭な毒牙です。
刺されたら焼けるような痛みを伴い、幼いお子さんがいるご家庭では、特に気を付けなくてはならない虫の1つです。
これから活発に動き始める時期となりますので、充分に注意をしたいですね。
今回はそんなムカデの生態や、刺されてしまった場合の対処方法について、ご紹介します。
ムカデはどんなところにいる?
ムカデは乾燥に弱く、非常に湿った場所を好む性質です。
そのため、普段は庭石や石垣、雨上りに水たまりとなるような場所など、晴れた日でも常に湿気があるようなところに生息します。
また、通常は屋外に生息していますが、湿気さえあれば、屋外でも屋内でも関係ありません。
雨上りで玄関周りやサッシ付近が濡れていたりすると、住宅内にも侵入してきます。
網戸にあいた穴など、ちょっとした隙間からも容易に侵入しますので、雨の時は特に注意が必要でしょう。
家の中では、トイレや洗面所、浴室などやはり湿気の多い水回りで、発見されることが多いです。
また、家の2階3階であっても、ムカデにとっては問題ありません。
よほどつるつるとした壁でないかぎり、容易に登りあがることができますので、上の階であっても注意が必要です。
住宅内へ侵入させないようにするためには、普段から隙間を作らないようにし、開口部の水分をこまめにふき取るなどの対策が必要でしょう。
ムカデに刺された(咬まれた)時の症状
まず、ムカデに刺される(咬まれる)と患部が焼けるように痛み、灼熱感をもって倍ほどに腫れ上がります。
重症の場合は、組織が壊死したり、ただれてしまったりすることがあります。
また、ムカデの毒はスズメバチなどと同様に、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
めまいや頭痛、発熱、吐き気などの全身症状が出た場合は、急いで病院を受診するようにしましょう。
ムカデに刺された(咬まれた)時の応急処置
では、自宅などで刺されて(咬まれて)しまった場合はどうしたらいいのでしょうか?
病院へ行くまでの、応急処置をご紹介します。
温熱療法
一般的に、ムカデに刺された(咬まれた)ときは、患部を冷やすという方法が取られてきました。
しかし、最近は温熱療法という患部を温める方法の有効性が注目されています。
温熱療法とは、43度以上のシャワーで患部を温める、シャンプーなどで傷口を洗い流すという方法を繰り返すことです。
ムカデに刺された(咬まれた)ときの激痛は、その傷口からムカデの毒が浸透するためです。
ムカデの毒は、たんぱく質を分解し、毒の浸透を促進する酵素毒が主成分です。
一般的に、酵素は熱に弱い特性がありますので、熱めのお湯で熱変質させ、洗い流すことが有効といわれています。
お湯の温度は43~46度が適温です。
40度以下の温度では、かえって毒の酵素が活性化してしまうため、痛みが増大してしまいますので、注意しましょう。
また、シャンプーでの洗浄も、痛みを早く消すために重要です。
石鹸やボディソープでも代用が可能ですが、弱酸性ではないもので洗浄しましょう。
温熱療法はここ数年で取り入れられてきている方法で、冷やす方法よりも早く腫れが引いたなどの報告があがっています。
ムヒやステロイドの市販薬を塗る
温熱療法でムカデの毒を十分に洗い流したあとに、ムヒなどの市販薬を塗布するとよいでしょう。
抗ヒスタミン剤やステロイド剤の入っている市販薬、例えば、ムヒやオイラックス軟膏が有効といわれています。
病院を受診する際は何科へ行けばよいのか
一般的に、皮膚科の受診で大丈夫でしょう。
それほど重症ではないかぎり、対症療法として局部の消毒、抗生物質外用剤、ステロイド外用剤の塗布などが行われるようです。
しかし、悪寒や吐き気、息苦しいなどのショック症状が見られる場合は、迷わず救急車を呼びましょう。
よく、スズメバチに刺されて死亡するケースがありますが、これはスズメバチの毒によって、アナフィラキシーショックを引き起こしたためです。
ムカデの毒も、スズメバチほどではありませんが、アナフィラキシーショックを起こす可能性がありますので、細心の注意が必要です。
特に、抵抗力のない小さなお子さんの場合は注意が必要でしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ムカデに刺されてしまった場合には、落ち着いてなるべく毒を体外へ出す対処が必要ですね。
これから活動が活発になってくるムカデですが、被害に合わないようムカデの特性をよく理解し、ご自分で防衛策をとることも大事でしょう。
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