梅雨が近くなると気になるのが家の中のダニ。
わたしたちが快適と思うところは、ダニにとっても一番住みやすいところ。
湿気があり、ホコリがたまりやすい場所はこまめに掃除をしましょう
刺されると痒くてたまらないダニですが、きちんとした処置をすれば1週間ほどで自然に治ります。
しかし放置しておくと危険な場合や、感染症を引き起こす恐れのあるダニもいます。
どんな点に気をつけたら良いか、ダニに刺された時の対処法をご紹介します。
ダニはどんなところにいる?
ダニは高温多湿な場所を好みます。
具体的には気温が20℃~30℃、湿度70%以上がダニにとって最も生存しやすい環境になります。
さらに人間や動物のアカ、フケ、食べこぼしたカスなどをエサにしています。
これらを頭に入れて家の中を見まわしてみましょう。
カーペット、布製のソファ、畳、布団や枕、寝具をしまう押し入れなどは恰好の住処です。
ほかにもカーテン、クロスの壁、ぬいぐるみ、衣服の中にもダニは潜んでいます。
ダニに刺されたらどんな症状が出る?
赤い斑点ができて痒いといっても、それがダニなのか、蚊なのか、ノミなのか、またはアレルギーなのか、見た目では判断しづらいですね。
以下のような症状が見られるときは、ダニに刺された可能性があります。
- 0.5cm~1cmほどの赤い斑点が出て、腫れている(赤色丘疹)
- 脇腹、腕の内側、お腹、股など、肌が露出していなくて柔らかい部分に症状がある。
- 猛烈な痒みがあり、1週間ほど続く
- 掻くとよけいに腫れる
- 刺されて数時間~数日後に痒くなった
ただ本当にダニに刺された症状なのかを判別するのは皮膚科の先生でも難しいそうです。
刺された時の対処法や市販薬はどう選ぶ?
ダニ刺されで一番嫌なのが、長い間痒みが続くこと。
痒みが我慢できるなら、薬を塗らなくても1週間ほど放置していれば症状は治まります。
どうしても痒くて掻いてしまうなら、市販の痒み止めを使いましょう。
とくに子どもは掻きむしって化膿したり感染症をおこしたりする危険もあります。
市販薬にはステロイドを使っているものもあり、成分が気になるかもしれません。
まずは薬剤師さんに相談して、ダニの痒みに合った薬を選びましょう。
皮膚科受診した方が良い場合
痒みが続くだけで数日~1週間で症状がひくようなら、診察を受ける必要はありません。
ただし、ダニだと思っていたらアレルギーだった、ということもあります。
症状が長引くなら皮膚科で診てもらいましょう。
掻きすぎて化膿したり水ぶくれができた場合、「とびひ」になって症状が広がる恐れがあります。
このような時は、皮膚科で抗生物質やステロイド剤を処方してもらうといいでしょう。
痒みや発疹がひどかったり、同時に息苦しさを感じたら、アナフィラキシーショックの可能性があります。
その場合はすぐにアレルギー科のある病院を受診してください。
家庭内のダニとは違う、マダニの怖さ
最近問題になっているのがマダニ。
平成23年(2011年)に、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)という感染症がマダニによって引き起こされると特定されました。
家の中にいるダニと違い、体長3mm~4mmと大きく、草地や森林の中にいます。
マダニに噛まれるとそのまま数日皮膚にくっついて血を吸っていることがあります。
マダニに噛まれていても痛みやかゆみがないので気づかないことも多く、気づいても無理やり取ろうとすると体の一部が皮膚の中に残ってしまうことがあります。
噛まれているのを見つけたら、すぐ皮膚科で診てもらいましょう。
家の中のダニは、換気、除湿、掃除をしっかりしてダニの住みにくい環境をつくるのが一番。
刺されてしまったら掻かないのがポイントです。
重症になると危険な場合もあるので、症状が気になるなら病院を受診しましょう。
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